住宅ローンの残債がある状態で、持ち家を売却したいと考える人は少なくありません。
海外移住や転勤、あるいは家庭の事情などで今の家を手放さなければならない状況に直面することもあるでしょう。
そのような場合、ローンの残債があっても安心して売却できる方法を知っておくことは非常に重要です。

この記事では、住宅ローン残債がある場合の売却方法を3つのケースに分けて解説し、それぞれのメリット・デメリットを明確にします。
これにより、最適な売却方法を選択できるようにサポートします。

□住宅ローンの残債ありで売却は可能?

住宅ローンが残っている状態でも不動産の売却は可能です。
ただし、売却価格とローン残債の関係が重要なポイントとなります。

1:売却価格と残債の関係

住宅ローンの残債がある状態で売却する際、まず成約価格がローンの残債を上回っているかどうかを確認する必要があります。
成約価格が残債を上回れば、その差額を自己資金で補うことで売却が可能です。
しかし、成約価格が残債を下回る場合、自己資金で不足分を補う必要があり、これが難しい場合は他の手段を検討する必要があります。

2:抵当権の解除

住宅ローンを借りる際に設定される抵当権は、ローン完済と同時に解除されます。
抵当権が設定されている物件を売却するためには、この抵当権を解除することが不可欠です。
抵当権が解除されなければ、所有権の移転ができないため、ローン完済が第一条件となるのです。

3:売却資金の使い道

売却資金はまずローンの返済に充てられます。
成約価格がローン残債を上回れば、余剰金を次の住居の購入や引越し費用に充てることができます。
しかし、売却価格が残債を下回る場合は自己資金を追加する必要があり、その計画を立てることが重要です。

□住宅ローン残債あり売却の3つの方法

住宅ローン残債がある場合、売却方法として大きく3つの選択肢があります。
これらの方法について、それぞれのメリット・デメリットを詳しく見ていきましょう。

1:一般売却

一般売却は、ローン返済に問題がない状況で今住んでいる家を売却する方法です。
この方法では「ローン残債額<成約価格+自己資金」が前提となります。
一般売却のメリットは、市場価格に近い価格で売却できる可能性が高いことです。

しかし、成約価格がローン残債を上回らない場合は、自己資金で不足分を補う必要があります。
自己資金が不足する場合は、銀行から新たな融資を受けることも検討しましょう。

2:任意売却

任意売却は、住宅ローンの返済が滞ってしまった場合に検討される方法です。
金融機関と協議し、家を手放すことを条件にローンの残債を減らし、返済負担を軽減します。
この方法のメリットは、毎月の返済額が減り、生活の基盤を立て直すことができる点です。

しかし、金融事故として扱われるため、将来的に新たな融資を受けることが難しくなるデメリットもあります。
任意売却を行う際は、弁護士の介入が一般的です。

3:競売

競売は、住宅ローン以外の負債がある場合や自己破産手続きを行う場合に取られる方法です。
裁判所が住宅を差し押さえ、競売にかけることで得た代金を債権者に分配します。

競売のメリットは、短期間で負債整理ができる点ですが、競売価格は市場価格よりも低く設定されることが多く、所有者には売却益が一切入らないデメリットがあります。
また、金融事故と見なされるため、今後の融資が困難になる点も注意が必要です。

□まとめ

住宅ローンの残債がある状態での持ち家の売却には、様々な方法があります。
一般売却、任意売却、競売のそれぞれにメリット・デメリットがあり、自身の状況に合わせた選択が求められます。
一般売却では市場価格での売却が可能ですが、成約価格が残債を上回らない場合は自己資金の追加が必要です。
任意売却は返済負担を軽減できますが、金融事故として扱われ将来的な融資が難しくなります。
競売は迅速な負債整理が可能ですが、競売価格が低く設定されることが多く、所有者には利益が入りません。

各方法の特徴を理解し、最適な売却方法を選ぶことで、安心して次のステップへ進むことができるでしょう。

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